anyenvによる複数言語環境構築の準備

本レッスンのゴール
anyenvのインストールを完了する
anyenvとは、Python, PHP等の様々な言語の開発環境を簡単にセットアップするツールです。 現在、Python, node.js, Golang, Ruby, PHP, Scala, R等、全18言語に対応しています。
一度使うと手放せないこと請け合いなので、ぜひ使ってみてください。
一度使うと手放せないこと請け合いなので、ぜひ使ってみてください。
想定環境
以下の環境を想定しています。
- OS : MacOSX Mojave (バージョン 10.14.6)
前提条件
- gitがインストールされている事。
Homebrewによるインストールも可能ですが、大人の事情でHomebrewが使えないケースを考慮し、今回はgitコマンドを使ったインストール方法をご説明します。
全体の流れ
以下の流れで進めます。
- anyenvのクローン
- 環境変数の設定
- プラグインのインストール
- 動作確認
インストール作業
1. anyenvの取得
端末で以下のコマンドを実行します。
$ git clone https://github.com/anyenv/anyenv ~/.anyenv
上記コマンドでは、anyenvをgithubから取得し、ホームディレクトリ配下の.anyenvディレクトリにクローン(複製)するという処理を行っています。
2. 環境変数の設定
このままだとパスが通っていないので、コマンドを/home/hogehoge/.anyenv/bin/anyenvといった感じでフルパス指定するという苦行を強いられる為、次の手順で環境変数を設定しておきます。
使っているシェルによって、設定を記述するファイル名が変わりますので、もし今使っているシェルの種類がわからない場合は、以下のコマンドで確認してください。
/bin/bash : bashを使っている ~/.bash_profile
/bin/zsh : zshを使っている ~/.zshrc
出力例とその意味、それぞれの設定を記述するファイル$ echo $SHELL
/bin/bash : bashを使っている ~/.bash_profile
/bin/zsh : zshを使っている ~/.zshrc
- bashな方
$ echo 'export PATH="$HOME/.anyenv/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile $ source ~/.bash_profile
- zshな方
$ echo 'export PATH="$HOME/.anyenv/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc $ source ~/.zshrc
以下のコマンドで、バージョンコードが出力されれば、anyenvの取得と環境変数の設定は成功です。
$ anyenv --version anyenv 1.1.1
3. セットアップ
このままでは、anyenvを使ってpyenvなどのインストールが出来ないので、
以下のコマンドで、anyenvのセットアップを行います。
$ anyenv init
シェルを一旦閉じ、再度立ち上げ、以下のコマンドを実行してmanifest directoryを作成します。
$ anyenv install --init
これでanyenvのインストール作業は完了です。
4. プラグインのインストール
このままでも使えますが、バージョンアップ作業を楽にするためのプラグインを導入します。
$ mkdir -p ~/.anyenv/plugins $ git clone https://github.com/znz/anyenv-update.git ~/.anyenv/plugins/anyenv-update
以下のコマンドで、プラグインが正常にインストールされたことを確認します。
$ anyenv update Updating 'anyenv'... Updating 'anyenv/anyenv-update'... ...
4. 動作確認
最後に、動作確認のついでに、以下のコマンドで、インストール可能な言語の一覧を出力してみます。
$ anyenv install --list Renv crenv denv erlenv exenv goenv hsenv jenv luaenv nodenv phpenv plenv pyenv rbenv sbtenv scalaenv swiftenv tfenv
pyenv等を使ったことがある方は気がついたと思いますが、anyenvって要は、pyenv等の統合管理ツールなんですね。
以上で、anyenvのインストールの説明を終わります。
コメント
私の環境ではホームディレクトリの直下の.configの配下に/anyenv/anyenv-installフォルダが生成されなかったので、anyenv updateやanyenv install –listが正常に作動しませんんでした。そこでanyenv install –init を実行しました。
これは新しいmacOS catalinaになったからでしょうか?
それともpyenvを先にダウンロードしていたからでしょうか?また、先にpyenvだけダウンロードしていた場合に何か問題が起こることはありますか?
とても分かりやすい記事でした。ありがとうございます。
この度はご覧いただきありがとうございます。
ご指摘の通り、anyenv-installフォルダ生成のため、
anyenv install –initが必要になります。
こちらの手順を加筆、修正いたしました。
また、先にpyenvだけをダウンロードしていた場合の問題ですが、
セットアップ時には特に問題は無いと思います。
ただ、異なるバージョンのpyenvを
複数共存させるという特殊用途を除いて、
運用上あまり好ましいものではないので、
anyenv経由でセットアップした
pyenvを使う方向に統一される方がおすすめです。
ご参考になれば幸いです。
今後とも宜しくお願いいたします。